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ゼロから一緒に考える!並走型アジャイル開発の進め方

アジャイル開発を導入したものの、「結局、開発会社に任せきりになっている」「意思決定が遅れて開発が止まってしまう」といった悩みを感じたことはありませんか? 並走型アジャイル開発とは、発注側と開発側が同じチームとして進める開発スタイルであり、対話と意思決定を重ねながら仕様を一緒に形にしていきます。​

結論として、並走型アジャイル開発が成功するかどうかは「どんな技術を使うか」ではなく、「発注側・開発側がどう関わるか」という関係性の設計で決まります。

仕様が固まっていない状態でも、仮説と検証を繰り返すことで、事業に合ったプロダクトへ近づけることも可能です。本記事では、並走型アジャイル開発の考え方と具体的な進め方を、実務視点でわかりやすく解説します。​

👉 この記事で学べるポイント:

  • なぜ「丸投げ型アジャイル」が失敗しやすいのか

  • 並走型開発の具体的な進め方

  • 成功させるための判断ポイント


INDEX

並走型アジャイル開発とは?

並走型アジャイル開発は、発注側と開発側が「発注する側/作る側」という縦の関係ではなく、「同じチーム」としてプロジェクトに関わるスタイルです。​課題や仮説の段階から一緒に考え、スプリントごとに仕様を更新していくことを前提とします。​

「依頼する側」「作る側」といった関係ではなく、「一緒に作る」ことを目的にした開発スタイルと言えます。​

発注側・開発側が同じ目線で進める

事業のKPIやユーザー課題を共有し、「何を達成したいか」から一緒に議論します。

 

要件を一緒に考えながら形にする

画面仕様や機能の詳細は、スプリントの中で検討し、試しながら決めていきます。

仕様変更を前提とした進行

最初から変化を織り込んだスケジュールと契約にし、「仕様を変更しながら開発を進める」ことを前提にプロジェクトを設計します。​


なぜ「丸投げ型アジャイル」は失敗するのか

アジャイルで開発を進めようとしても、情報共有ができておらず、実質的に「丸投げ」になると、多くの場合でウォーターフォール以上に不安定なプロジェクトになります。

​こちらの章では、よくある失敗例を解説していきます。以前に公開した「スタートアップのWeb開発で失敗しないための回避策5選」で解説した失敗パターンとも共通するので、あわせてご覧ください。

意思決定が遅れる

仕様や優先順位の判断を発注側がその都度行わないと、開発が止まったり、無難な仕様で進んでしまいます。

 

優先順位が定まらない

「やりたいこと」リストだけが増え、どれから手を付けるべきかが決まらないままスプリントに入ってしまいます。

認識ズレが修正されない

定期的なレビューに発注側が参加しないと、期待とのズレが溜まり、終盤で大きな手戻りが発生します。

結果的にコストと時間が膨らむ

判断の先送りや手戻りによって、期間もコストも当初想定をオーバーしやすくなります。​


並走型アジャイル開発の全体像

並走型アジャイル開発では、「短いサイクルで作る→試す→振り返る」を繰り返し、プロダクトを育てていきます。​このサイクルに発注側が継続的に参加することで、意思決定がスムーズな進行が可能になります。

完成形を最初に決めるのではなく、完成度を少しずつ上げていくイメージで進めるのが特徴です。​具体的なプロレスについて、解説します。​

短いスプリントで開発

1〜2週間程度の単位で、やるべきこととゴールを決めて進めます。

定期的なレビュー・意思決定

スプリント終わりに成果物を確認し、「次のスプリントで何を優先するか」をその場で決めます。

仮説 → 実装 → 検証 → 改善のループ

事業仮説を機能として形にし、ユーザー行動や数値を踏まえて改善を続けます。​


フェーズ1:課題整理・仮説設計

最初のフェーズでは、いきなり画面や機能の話に入るのではなく、「どんな課題を解決したいのか」「どの指標を動かしたいのか」を整理します。​

 このフェーズは過去の記事「仕様が決まっていなくても進められる開発とは?」で解説した内容とも重なる部分で、並走型の土台になるステップです。​

事業課題・ユーザー課題の整理

ヒアリングやワークショップを通じて、事業側が抱える課題と、ユーザー視点での課題を棚卸しします。


MVPで検証すべき仮説を決める

全部を一度に解決しようとせず、「まずどの仮説から検証するか」を絞り込みます。


優先順位を明確にする

「インパクトが大きい」「実装コストが低い」などの軸で、取り組む順番を決めます。​


フェーズ2:MVP開発・検証

次のフェーズでは、決めた仮説を検証するためのMVP(必要最低限の機能)を、短いサイクルで実装していきます。​

「MVP開発で最短リリース!スタートアップが押さえるべき3つの手法」で解説したようなコンテンツと組み合わせると、このフェーズのイメージがさらに具体的になります。

必要最低限の機能を実装

「この仮説を検証するのに本当に必要な機能は何か」だけに絞って開発します。

ユーザーテスト・数値検証

ユーザーテストや、アクセス解析・CVRなどの数値から、仮説が当たっているかを確認します。

フィードバックを次の改善に活かす

テストなどで習得した気づきをもとに、次のスプリントで何を変えるか・何を深掘りするかを決めます。​


フェーズ3:改善・スケール

MVPで一定の手応えが見えたら、改善とスケールに重心を移し、プロダクトの価値と安定性を高めていきます。​

このフェーズでは、過去記事「CVRを改善したUI/UX成功事例5選|成果を出すデザインの秘訣」を参考にすると、成果につながるデザインのヒントを得ることができます。

効果が出た部分を伸ばす

反応が良かった機能や導線にリソースを寄せ、より使いやすく、より成果の出る形に磨きます。

UI/UX改善・機能追加

ユーザーフィードバックやデータをもとに、体験設計や不足機能を段階的に追加していきます。

技術負債を溜めない設計

スプリントの中にリファクタリングや改善の時間も確保し、長期的に保守しやすい状態を維持します。​


並走型アジャイル開発を成功させるポイント

並走型アジャイルは、「やり方」だけでなく「関わり方」を変えることで初めて機能します。 「関与し続けること」姿勢の有無が、プロジェクトの成否を分けます。​​具体的に、どのように開発に関わるべきかを解説します。

発注側も意思決定に関わる

スプリント計画やレビューに参加し、その場で優先順位や仕様について判断します。

優先順位を都度見直す

事業状況や学びに応じて、「今、もっとも効果が高いタスク」に入れ替えていきます。

完璧を求めすぎない

一度で完成させようとせず、「まずは動くもの」「次に改善するもの」という考え方を共有します。

定例・レビューを形骸化させない

形式だけのミーティングにせず、「決める場」「学びを共有する場」として機能させることが重要です。​


並走型アジャイル開発チェックリスト(10項目)

【 ✅ 並走型アジャイル開発チェックリスト 】
① 発注側に意思決定者がいるか?
② 並走前提で時間を確保できるか?
③ MVPで検証する範囲が明確か?
④ 定期的なレビューが設定されているか?
⑤ 優先順位を柔軟に変更できるか?
⑥ 開発会社と役割分担が明確か?
⑦ 改善フェーズまで見据えているか?
⑧ 要件の粒度と整理方法が決まっているか?
⑨ コミュニケーション頻度とチャネルが決まっているか?
⑩ 成果物とゴールイメージが共有されているか?

並走型アジャイル開発を成功させるためには、事前に上記のポイントを整理しておくことが重要です。各項目について、実際のプロジェクトに照らし合わせながら確認してみてください。

※こちらのチェックリストは、コピーしてそのまま案件ごとのキックオフや最終確認にお使いいただけます。ぜひご活用ください。

① 発注側に意思決定者がいるか?


並走型では、仕様や優先順位の最終判断を行う担当者(プロダクトオーナーなど)が明確に決まっていることが欠かせません。​

 

 

② 並走前提で時間を確保できるか?


定例やレビュー、チャットでの相談などに発注側が参加できるだけの時間を、事前に確保できているかを確認します。​

 

 

③ MVPで検証する範囲が明確か?


初期フェーズで「まずどこまでを並走して作るのか」「何を検証するためのMVPなのか」を、開発会社と共通認識にしておくことが大切です。​

 

 

④ 定期的なレビューが設定されているか?


スプリントの終わりなど、成果物を一緒に確認し、次の方針を決めるレビューの場が、あらかじめスケジュールに組み込まれているかを見直します。​

 

 

⑤ 優先順位を柔軟に変更できるか?


要件やタスクの優先順位を、学びや状況変化に応じて入れ替えられる仕組みがあるかどうかをチェックします。​

 

 

⑥ 開発会社と役割分担が明確か?


「誰が課題を整理するのか」「誰が仕様を詰めるのか」「誰が決めるのか」といった役割が、発注側・開発側の間で整理されていることが重要です。​

 

 

⑦ 改善フェーズまで見据えているか?


リリースしたら終わりではなく、「改善サイクルをどう回すか」まで含めて並走のスコープに入っているかを確認します。​

 

 

⑧ 要件の粒度と整理方法が決まっているか?


ユーザーストーリーやチケットの書き方・分解の粒度について、チーム内でおおよそのルールが共有されており、誰が見ても理解しやすい形になっているかがポイントです。​​

 

 

⑨ コミュニケーション頻度とチャネルが決まっているか?


どのツールを使い、どの頻度で情報共有や相談を行うのかについて、事前に合意し明文化しておくことで、認識ズレや伝達漏れを防ぎやすくなります。​

 

 

⑩ 成果物とゴールイメージが共有されているか?


各スプリントやMVP終了時点で「何ができている状態を目指すのか」というゴールイメージを、発注側・開発側が同じ絵で描けているかを確認することが重要です。​


まとめ|並走型アジャイル開発のメリット

👉仕様未確定でも前に進める
👉 認識ズレを最小化できる
👉 学習スピードが上がる
👉結果として失敗リスクが下がる​


よくある質問

並走型アジャイルは発注側の負担が大きくなりませんか?
関与は増えますが、その分早い段階でズレを修正できるため、後戻りコストを考えると結果的に効率的な進め方になります。​
少人数チームでも運用できますか?
運用可能です。むしろ意思決定者が近い少人数チームの方が、判断が早く、アジャイルとの相性が良いケースが多く見られます。​
どのくらいの期間・サイクルで進めるのが一般的ですか?
1〜2週間程度のスプリントで進めるケースが多く、各スプリントごとに「やること」と「ゴール」を明確にして進めることが推奨されます。

並走型アジャイル開発について相談したい方へ

「アジャイルを始めたものの、丸投げ状態になっている」「意思決定が追いつかず、開発が止まりがち」。そんな並走型アジャイル開発にまつわるお悩みのご相談を受け付けています。関わり方の設計やスプリント運営、チェックリストの活かし方まで、一緒に整理したい方はお気軽にお問い合わせください。




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